2013年7月26日金曜日

スペイン列車事故の死者80人に、脱線の瞬間の映像公開


スペイン列車脱線事故、脱線の瞬間捉えた監視カメラ映像公開






CNNニュース 2013.07.26 Fri posted at 10:22 JST
http://www.cnn.co.jp/world/35035152.html

スペイン列車事故の死者80人に、脱線の瞬間の映像公開

  スペイン・サンティアゴ・デ・コンポステラ(CNN) スペイン北西部で24日に起きた高速鉄道の脱線事故で、25日までに80人の死亡が確認された。
  事故原因は調査中だが、列車がスピードを出し過ぎていたとの見方が強まり、警察が運転士から事情を聴いている。

 国鉄レンフェの高速鉄道は24日午後、ガリシア州サンティアゴ・デ・コンポステラの駅の数キロ手前のカーブで脱線した。
 防犯カメラがとらえた映像には、高速でカーブを曲がった列車の途中車両が脱線してコンクリート壁に激突し、横転する様子が映っている。

 ガリシア州当局によると、負傷者は178人のうち95人が入院し、大人32人と子ども4人が重体になっている。
 現場検証は25日午前現在も続けられており、犠牲者がさらに増える可能性もあるという。

 犠牲者の中には米国人1人、負傷者には米国人少なくとも5人と英国人1人が含まれる。

 地元メディアによれば、運転士は警察の調べに対し、スピードを出し過ぎたままカーブに差しかかったと話しているという。
 時速約190キロのスピードが出ていたとの情報もある。
 カーブでの制限速度は80キロだった。

 レンフェによると、この運転士は同社に30年以上勤め、2000年から運転助手、2003年から運転士として勤務していた。
 今回の事故で軽傷を負っている。

 レンフェのゴメスポマール社長は地元ラジオ局に対して25日、列車は事故当日の朝に定期点検を済ませており、「メンテナンスとコントロールの記録は完璧だった」と強調した。

 カルロス国王は同日、現地の病院を訪れて入院中の負傷者を見舞った。
 王室は喪に服すためこの日の日程をすべて中止した。

 同日に現場を視察したスペインのラホイ首相は、原因究明に全力を挙げると強調。犠牲者を悼んでスペイン全土で3日間の服喪を宣言した。

 ラホイ首相に対しては、首相府が24日に発表した追悼談話を巡って非難も集中している。
 この談話には、「甘粛で起きた地震によって人命が失われ、物質的被害が出たことに深い哀悼の意を表します」という一文があった。
 中国の甘粛省で22日に起きた地震の際に出した談話を、そのまま流用したとみられる。

 この事故で負傷した乗客の1人は入院先の病院でCNN系列局の取材に応じた。
 この男性は、確かにスピードは出ていたようだが「それが普通だと思っていた」と語り、
 「突然カーブに差しかかり、スーツケースが落ちてきて、何もかも真っ暗になった。
 私は何度も頭を打って、10秒後には座席の間に挟まれ、ほかの乗客の足の下敷きになった」
と振り返った。

 救助を待つ間、乗客たちの叫び声や子どもたちの悲鳴が聞こえたという。